私は怒るのが持続できない。
何なら先に風呂に入って、とっとと先に寝てしまえばいいのに、
それができない。
殿を起こしに1階へ降りた。
「お風呂は入るよ。」
え？一緒にお風呂入るのかって？
・・・そうなの。
悔しいけど、ここが私の弱いところ。
だから男にナメられるのよ・・・・はぁ。
脱衣所で服を脱いだ殿が鏡を眺めている。
殿の体をべちっと触る。
話しかけられ、普通に答えてしまう。
あーーーーーーーなんて弱いの、あたしって。
いつも殿の体を洗ってあげるんだけど、
それもいつもどおりやってしまう。
私の体は湯船で火照っていて、
熱いのが苦手な殿は湯船に入ってなかったので、体が冷たかった。
「桜姫の体熱いね」って言うから、
「そうね、殿は体も心も冷たいね」と言い返した。
そこから先ほどの問題発言の話に。
「殿は赤ちゃんに興味がないのね。かわいそうな赤ちゃん。ヒドいお父さん。」
『ご飯食べたら赤ちゃん動くんよ』って言ったの聞いとったん？」
「うん。」
「何って答えたか覚えとる？」
「覚えてない。」
やっぱり。
そうなのよ、この人はこんな人。
何も考えず、適当に返事したりするのよ。
だからいつも私が怒っていても、
何に怒ってるかわかってないし、
「どしたん？」とも聞いてこない。
結局謝られず。
そうよ、こいつは絶対に謝らない。
謝れって言えば謝るけど、
そんな「ごめん」はいらない。
にしても、私はほんとに弱いなぁ。
はーーーーーー。
コメント