彼女は短大時代からの友達で、結婚して家が近くなったこと、彼女も働くママであることで、再び急接近した。
そして、とってもとってもステキな家を建ててた！
めためたかわいくて、機能性もとってもいい家でした。
壁紙も花柄とか、レンガちっくなのとかで、窓も普通のサッシじゃないのよー。
家事室もあるし、この先もずっと働くこととなるので、家の中に洗濯物を干すスペースとかもあり、すっごくいい！
そして、私の気分は落ちるのです・・・。
家を見に行ったら、私はまたブルーになることはわかっていた。
ひがんでしまう。
彼女の新築の家は実家と目と鼻の先。
ダンナさんの実家は関東で滅多に会わない。
会社は大きくて、育休取るのが当たり前の理解ある会社。
それにこのステキなおうち。
ああ、なんて我が家は何のしゃれっけもない家なの。
家の周りも椿と赤芽の垣根。
和風の石が敷き詰めてあって、松も何本か植えてある。
機能性の悪い間取り。
義母散らかし放題の部屋。
義母のカラオケのトロフィーに表彰状。
大きなカラオケセット。
センスのない食器棚にセンスのない食器がぎゅうぎゅう。
招き猫。
神棚。枯れた榊。
大きな将棋の駒の置物。
いかにも造花の花があちらこちら。
目隠しに風呂敷。
こんな家のために、せっせと定年まで働かなきゃいけないなんて、ほんとバカらしい。
彼女の家にはないメリットは『駅まで歩いて行ける』こと。
これだけ。
彼女は「桜姫はセンスがいいし、しっかりしてるし、ハンドメイドとかとってもステキ」とよく言ってくれる。
家を建てる時にも相談してくれたりした。
「桜姫が育てた王Gくんは、穏やかな子になりそうよね」とかも言ってくれるけど、
実際、私はこんなにせっかちだし、ひがんでばっかだし、そういうとこは弱いと思うのよ。
よっぽど彼女の方がおっとりしていて、やることはきちっとしてて、心豊かだと思うの。
あーーーーあ、もっと他の結婚があったかなーなんて思っちゃうよね。
今、ダンナ、野球行ってるけど、帰ってきたら当たっちゃいそうだ。
とはいえ、いつまでもブルーになってちゃしんどいので、
私は私の与えられた環境の中で楽しんで行かなきゃとは思うんだけど・・・・。
つまんないよなー、この家。
彼女とは学区も一緒なので、この先ずっと仲良くして行くと思うんだけど、私も彼女に「いーーな」って言われるように、頑張っていかなくちゃね。
へこたれてちゃいかんな。
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